外出自粛や在宅ワークの影響で自宅にいる時間が増えたことをきっかけに、自宅でボイトレをしたいと考えている人が増えています。自宅でボイトレをするにあたって、どんなボイトレが可能なのかは知っておきたい情報です。
そこで本記事では、自宅でも気軽にできるボイトレを10個紹介し、そのやり方を解説します。また、自宅で大きな音を出せない人におすすめのグッズも紹介しているので参考にしてください。
自宅・家で練習するだけで歌が上手くなるのか?
結論から述べると、自宅の練習だけでも歌が上手くなることは可能です。ただ、正しい発声方法やトレーニング方法で練習する必要があります。間違った発声方法やトレーニング方法を続ければ、徐々に歌が下手になるだけでなく喉を壊す原因にもなるからです。
特に、自宅で独学でトレーニングしようと考えている人は注意が必要です。独学で歌を勉強すると、間違った発生方法やでトレーニング方法で練習する癖がつきやすい傾向があります。本記事で後ほど紹介している自宅でできるボイストレーニング10選を参考に、正しい方法を身につけた上で自宅で練習するように心がけましょう。
自宅でできるボイストレーニング(ボイトレ)10選
自宅でできるボイストレーニング(ボイトレ)を10個紹介します。簡単でかつ、すぐに実践できるものを厳選しました。それぞれやり方についても解説していますので、是非参考にしてください。
- リップロール
- タピオカハイトーン
- エッジボイス
- 滑舌練習をする
- 音階練習をする
- 腹式呼吸をする
- ハミングで歌を歌う
- しらスタの動画をみて練習する
- オンライン可能なボイトレ教室のレッスンを受ける
- 防音のカバーがついたマイクで練習する
リップロール
- 高音が出しやすくなる
- 道具を必要としない
リップロールは、閉じた唇に息を吹きかけて振動させながら、音階練習をしたり曲を歌ったりするトレーニング方法です。リップロール中は声帯がしっかりと締まるため、声帯閉鎖の感覚を身につけることができて高音が出しやすくなります。そのため、高音が出ないと悩んでいる人におすすめです。
また、道具を必要としないため、家事の最中や入浴中など、いつでもどこでも気軽に実践することができます。詳しいやり方は、下記の記事で紹介しているので参考にしてください。
タピオカハイトーン
- 誰でも簡単にできる
- 道具は百均で揃う
ピオカハイトーンは、タピオカ用ストローと水を入れたペットボトルを使って行うトレーニングです。水の抵抗を利用することで、声帯のコントロールと適切な息の量の感覚を掴むことができます。
このトレーニングは先程紹介したリップロールと同じく、高音が出やすくなる効果が期待できます。その上、リップロールに比べて簡単なので、ボイトレ未経験の人でも簡単に始めることが可能です。
また、道具は全て100円ショップで揃うため、自宅で安く手軽にできるトレーニングとなっています。タピオカハイトーンの詳しいやり方は、下記の記事で紹介しています。
エッジボイス
- 声帯閉鎖を身につけられる
- 歌の表現に活かせる
エッジボイスは、別名「呪怨ボイス」や「ボーカルフライ」と呼ばれる歌唱技法です。喉を締め、「あ”あ”あ”あ”あ”あ”」と、独特なブツブツ音を発声します。声帯閉鎖に必要な喉の筋肉を鍛えるトレーニングとして用いられるだけでなく、曲の歌い出しで表現の一部としても使用されることがあります。うまく使えるようになると、大人の色気を表現できるのが特徴です。
またエッジボイスは道具を必要としない上に大きな音が出ないため、自宅で行うのに最適です。ただ少し難易度が高いため、中には上手くできない人もいることでしょう。エッジボイスの詳しいやり方やコツは下記の記事で紹介していますので、是非参考にしてみてください。
滑舌練習をする
- 歌詞が聞き取りやすくなる
- 速い曲が歌いやすくなる
歌を上手く歌いたいなら、滑舌練習は欠かせません。歌詞が聞き取れないと、言葉の抑揚を捉えることができず下手に感じてしまうからです。特に最近はテンポの速い曲が増えてきているため、滑舌練習の重要性が高まってきています。
滑舌練習の中で最もおすすめなのが、早口言葉です。早口言葉なら道具を必要としない上に大きな音を出さないため、自宅でも気軽に行うことができます。まずは、下記の早口言葉を噛まずに言えるまで何度も繰り返し練習するようにしましょう。
歌たいが歌うたいにきて
歌うたえというが、
歌うたいがうたうだけ
歌うたえれば
歌うたうが、歌うたいだけ
歌うたえぬから歌うたわぬ。
新設診察室視察。
最新式写真撮影法
この竹垣に竹立てかけたのは
竹立てかけたかったから
竹立てかけたのです。
音階練習をする
- 音程が合わせやすくなる
- 音痴を改善できる
音階練習を行えば、聞こえてきた音を脳内でカテゴリ分けできるようになるため、音程が合わせやすくなります。また、音感が身につくため、音痴を改善することも可能です。
トレーニング内容は比較的簡単で、ピアノの正しい音程に合わせながら歌うだけです。自宅にピアノがない人でも、スマホにピアノアプリをダウンロードしたり、音階練習動画を見たりすることで行えます。詳しい音階練習のやり方は、下記の動画を参考にしてください。
腹式呼吸を覚える
- 歌声が響くようになる
- 高音が出しやすくなる
腹式呼吸で歌えば、より多くの空気を安定的に取り込める上に、胸囲に無駄な力を入れずリラックスして歌うことができます。それにより、「響きのある声で歌えるようになる」「高音が出やすくなる」「ロングトーンが安定する」「息の量をコントロールしやすくなる」といった様々な効果が期待できます。
また、腹式呼吸のトレーニングは音が出ないため、自宅で音を出して練習できない人にもおすすめです。腹式呼吸の詳しいやり方は下記の記事で紹介しているので是非参考にしてください。
ハミングで歌を歌う
- 声帯閉鎖の感覚が身につく
- 響きのあるこえで歌う感覚が身に付く
ハミングは口を閉じて歌うため、自然と声帯を締めることができます。高音を楽に出すために必要な声帯閉鎖の感覚を身につけることができるボイトストレーニングです。
またハミングを行えば、響きのある声で歌う感覚も身につけることができます。目や鼻の奥にある空洞(鼻腔)が振動し、顔に独特なむず痒さを感じることができれば、正しくハミングができている証拠です。
ハミングは実際のオペラ歌手も実践しており、業界でも信頼されているトレーニングです。1日15分続けるだけでも劇的に上手くなれます。自宅でも簡単に行えるため、ぜひ試してみてください。
しらスタの動画をみて練習する
- 正しい歌い方を学べる
- 曲の解説が見れる
しらスタさんは、大手ボイトレ教室シアーミュージックの特別講師です。シアーミュージックは講師の質が高いことで有名なボイトレ教室ですが、しらスタさんはその中でも特別講師を務め、ホームページにも大々的に登場している実力派講師です。
YouTubeでボイトレに関する動画を多数投稿しており、正しい歌い方や人気曲を歌うコツなどを学ぶことができます。どれも実践形式で分かりやすく解説されており、ボイトレ未経験の人でもすぐに理解、実践することが可能です。自宅でボイトレ動画を見て練習したいと考えている人はしらスタさんの動画で勉強することをおすすめします。
オンライン可能なボイトレ教室のレッスンを受ける
- プロの意見を聞ける
- 短期間で上達できる
自宅で自分1人で練習していると気づかなかったことも、第三者ならすぐに気づくことは良くあります。自宅に居ながら第三者の意見を聞きたいなら、オンラインボイトレを受講するのがおすすめです。オンラインボイトレなら、インターネット環境とタブレット端末かPCさえあれば、自宅からでもプロの意見を聞くことができます。また、正しい歌い方や、あなたに合った上達方法を伝授してくれるため、短期間で劇的に上達することが可能です。
一言でオンラインボイトレといっても全国に沢山ありますが、中でも最もおすすめなのがアバロンミュージックです。1レッスン約5,000円の教室が多い中、アバロンミュージックなら1レッスン3,800円から受講できます。無料体験レッスンも実施しているので、是非一度プロの意見を聞いてみてください。
防音のカバーがついたマイクで練習する
- アパートでも練習できる
- 小さなお子様がいても大丈夫
防音カバーのついたマイクは外に漏れる音を大幅に軽減してくれます。そのため、アパートに住んでいたり、自宅に小さなお子様がいたりなどの理由で大きな音を出せない人でも、自宅で思いっきりボイトレをすることが可能です。
防音カバー付きマイクは沢山種類がありますが、Amazonでも販売されている「1人deカラオケDX 防音マイク」という商品は特におすすめです。この商品はイヤホンを接続することができるため、外に漏れる音を軽減しながら自分の声を聞くことができます。正しく歌えているか確認しながら練習できるため、自宅でのボイトレに最適です。
たった30分で歌が上手くなる方法はある?
カラオケに行く30分前に自宅で行うだけで上手くなる方法はあります。「リップロール」や「タピオカハイトーン」をはじめ、全部で4つのトレーニングを自宅で実践するだけで、今よりワンランク歌が上手くなることが可能です。
ただこれは、「声が響きやすくなる」「高音が出しやすくなる」といった応急処置的なトレーニングであり、すぐに音痴が改善したり、プロ並みに上手なったりする訳ではありません。あくまで、準備運動のようなトレーニングであることは理解しておいてください。
詳しいトレーニング内容や、トレーニング方法は下記の記事で紹介しています。
自宅でおすすめのボイトレグッズ
自宅でボイトレを練習するなら、騒音問題はつきものです。アパートに住んでいる人や小さなお子様がいる人など、自宅でボイトレをするのが難しい人もいます。
しかし、そう悩む人でも自宅でボイトレを行える便利グッズが3つあるので紹介します。
- 1人deカラオケDX 防音マイク
- UTAET(ウタエット)
- ビューティーボイストレーナー(プロイデア)
1人deカラオケDX 防音マイク
1人deカラオケDX 防音マイクは、防音用のカバーが先端に搭載されているマイクです。マイクと本体の他に、マイクコードやACアダプター、イヤホンがセットになっているため、購入してすぐに使用することができます。
使用すれば、声のボリュームを3分の1〜4分の1程度まで抑えることができ、自宅でも周囲を気にせず歌うことが可能です。また、イヤホンとオーディオ機器を接続することができるため、カラオケ音源を聴きながら歌えます。カラオケ音源を使って、実践的に練習したい人におすすめです。
Amazonの価格は6,667円です。
UTAET(ウタエット)
UTAET(ウタエット)は、消音効果抜群のボイトレグッズです。音漏れを約70%カットしてくれるため、自宅でも周囲の迷惑を気にすることなくボイトレができます。
また、抵抗が生まれる構造になっているため、声帯周りにある歌に必要な筋肉を鍛えることが可能です。先端に付いているイヤホンを装着して歌えば、自分だけ声を聞くこともできますよ。
Amazonの価格は4,378円です。
ビューティーボイストレーナー(プロイデア)
ビューティーボイストレーナー(プロイデア)は、UTAET(ウタエット)シリーズの第二弾として登場した静音性能の高いボイトレグッズです。
防音カバータイプだったUTAET(ウタエット)シリーズとは異なり、マウスピースタイプを採用しています。マウスピースは、咥えるだけで自然と喉が開く形状になっており、発声に必要な声帯の筋肉を鍛えたり、腹筋を鍛えたりすることが可能です。
また、左右に一つずつ開いている穴を指で開けたり閉じたりして抵抗をコントロールすることで、歌に必要な筋肉に負荷をかけることができます。自宅で基礎的なトレーニングをしたい人におすすめなグッズです。
Amazonの価格は2,159円です。
家でボイトレをするのが恥ずかしい人におすすめの方法
自宅・家でのボイトレが家族に聞かれて恥ずかしいと感じるなら、他の人に歌声を聞かれずに練習できる以下の方法がおすすめです。
- ボイトレ教室にいく
- 防音のボイトレグッズを買う
- 一人カラオケに行く
ボイトレ教室に行けば、家族に歌声を聞かれない上に、プロの講師からあなたに合ったトレーニング方法や正しい発声方法を教わることができます。そのため、家でボイトレをするのが恥ずかしい人に最もおすすめの方法です。
他にも、防音のボイトレグッズを用いて声が外に漏れないように工夫すれば、自宅に居ても家族に歌声を聞かれることなくボイトレを行うことができます。「家族に聞かれたくはないけど、ボイトレ教室は高いな・・・」と思う人におすすめです。
また、カラオケに行くのも効果的です。カラオケなら、周りを気にせず思いっきりボイトレを行うことができます。
自宅でボイトレするときの注意点
自宅でボイトレをする際、注意するべき点が3つあります。これら3つの注意を怠れば、正しい歌い方が身に付かず、歌が下手になる可能性があるので注意してください。
- しっかりとストレッチをしてから練習を始める
- 1日何時間も練習しすぎない
- 間違った方法でトレーニングしていないか確認する
しっかりとストレッチをしてから練習を始める
練習の前には必ずストレッチをし、歌に適した体を作ることが大切です。歌に適した体を作るためには、下記の部位を入念にストレッチする必要があります。
- お腹周り・股関節
- 背中・肩甲骨
- 首
- 手・足
- 舌・口周り
これらの部位を十分にほぐし、体の隅々までリラックスした状態でなければ、喉や肩に無駄な力が入ってしまいます。響きのある声が出せなくなったり、間違ったトレーニング方法が身に付いたりする原因になるため、しっかりとストレッチを行い体が軽くなったことを確認してから練習に取り組むようにしましょう。
1日何時間も練習しすぎない
歌の練習は1日何時間も続けて行ってはいけません。長時間の歌の練習は喉を痛める原因になるからです。最初のうちは、1回30分以内に終わるようにトレーニングメニュー考え、1日3回を目安に行うのが理想です。
時間ではなく内容にこだわり、質の高いトレーニングを行うことが大切です。
- 腹式呼吸:5分
- リップロール:5分
- 滑舌練習:5分
- 音階練習:5分
- 曲の練習:10分
例えば、上記のメニューは全部で30分ですが、呼吸法から滑舌、音程、声帯閉鎖まで歌に必要な基礎的練習を網羅することができています。上記のように全てを網羅できるメニュー以外にも、自分に足りていない部分を強化するトレーニングメニューを考えたり、それぞれのメニューにかける時間を変更したりと、出来るだけ短時間で効率良く行えるトレーニングメニューを考えましょう。
練習のしすぎで本末転倒にならないよう、計画的に練習を進めることを心がけてください。
間違った方法でトレーニングしていないか確認する
自宅でボイトレをする際は、つい間違った方法でトレーニングを続けてしまいがちです。間違ったやり方を続けると、いつまで経っても上手くなることはできません。また最悪の場合、喉を痛める原因にもなり得ます。
そのため、正しいトレーニング方法を実践できているか、こまめに確認しながら行うことが大切です。「しらスタ」さん等ボイトレ系YouTuberの動画を参考にしたり、オンラインボイトレを受講してプロの意見を聞いたりすると、より正しい情報を得ることができます。
自宅でできるボイトレ10選まとめ
本記事では、自宅でもできるボイトレを10個紹介しました。解説した正しいやり方を守って実施すれば、今よりもワンランク歌が上手くなるはずです。ただ、自分1人の力だけでは成長に限界があります。オンラインボイトレを受講してプロの意見を聞きましょう。
オンラインボイトレならアバロンミュージックがおすすめです。無料体験レッスンだけでもかなり参考になるので、今は入会を考えていない人でも一度無料体験レッスンを受講してみてください。