Bybitは海外大手の仮想通貨取引所です。Fintech、仮想通貨、IT、投資、法律など様々なバックグラウンドを持つ経営陣が率いており、2021年には取引高が9兆円を超えて急速に成長しています。
最大手なので巨額の取引も多く、Bybitのセキュリティ面や信頼性・安全性に問題はないのか不安を覚える日本ユーザーは多いかもしれません。
実際のところ、Bybitのセキュリティ対策は世界でもトップクラスで、安全性は高く、初心者でも安心して利用できます。この記事では、Bybitの安全性・信頼性について徹底解説するので、ぜひ最後までチェックしてください。
海外仮想通貨取引所・Bybit(バイビット)とは
名称 | Bybit(バイビット) |
取扱手数料 | 現物:テイカー0.1% メイカー0.1% 無期限・先物:テイカー0.06% メイカー0.01% ※VIPレベルにより手数料割引あり |
取扱通貨 | 223銘柄(2022年5月時点) |
安全性/セキュリティ | ★★★★★/5点満点 |
運営企業 | Bybit Fintech Limited |
公式HP | https://www.bybit.com/ja-JP(日本語対応) |
Bybitは、ドバイに拠点を置く世界大手の仮想通貨取引所です。公式サイトは完全日本語対応されており、クレジットカードを使えば日本円での入金が可能なので、日本ユーザーも多く利用しています。
デリバティブ商品の取引や最大100倍のレバレッジ注文も可能となっており、資金効率の高いトレードが可能です。
Bybit(バイビット)の信頼性は?セキュリティや安全性について解説
Bybitの利用にあたって、信頼性や安全性が確保された取引所なのか気になる方は多いと思います。
実際、Bybitは2018年設立からこれまでの実績があるため業界からの注目度が高く、ユーザー数も増加傾向なので一定の信頼性は確保しています。ここではさらに深堀りして、Bybitのセキュリティや安全性について解説しましょう。
- Bybit(バイビット)は日本の金融庁登録を取得していない
- 日本の金融庁はBybit(バイビット)に対して警告を発出した
- ユーザーの資産を守るための強固なセキュリティが多数導入されている
- Bybit(バイビット)の安全性への投資比率20%は業界最高水準
- 手動による丁寧な出金審査を行い、利便性よりも安全性を優先している
Bybit(バイビット)は日本の金融庁登録を取得していない
Bybitは、日本の金融庁に暗号資産交換業として登録していません。上の画像の通り、Bybitが「無登録で暗号資産交換業を行う者」として掲載されています。
本来、仮想通貨取引所は、管轄の財務局と金融庁に業種の説明をする必要があります。適切な決済サービスを行っているか金融庁で判断された上で登録は完了です。
その登録をしていないので、Bybitは日本の金融庁の判断として「無登録の業者」という扱いです。無登録であれば、本来日本国内で営業してはいけませんが、Bybitの本拠地はドバイなので日本で取り締まることは難しいですね。
ちなみに、Bybitは2022年4月、UAE(アラブ首長国連邦)において暗号資産事業ライセンスを取得しています。
日本の金融庁はBybit(バイビット)に対して警告を発出した
日本の金融庁は、Bybitに対して2021年5月に警告を発出しています。日本居住者に対して暗号資産交換業を無登録で行っているためです。
さらに、翌月には関東財務局からも警告を受けています(出典:関東財務局)。こちらでは、「デリバティブ商品勧誘を行っていたもの」に対する警告となっており、アフィリエイトプログラムを通して国内で勧誘広告が設置されていたことが問題視されたようです。
この警告に対してBybitは声明を発表しておらず、本人確認ルールが一部改訂されましたが、それ以外の改善や対処の施しはされていません。そのため、現状Bybitは日本人全員が使用できますが、日本でもいつ利用停止になるかは誰にもわからない状態だと認識しておきましょう。
ユーザーの資産を守るための強固なセキュリティが多数導入されている
実施セキュリティ | 概要 |
---|---|
二段階認証 | Eメール認証・SMS認証・Google認証の設定が可能 |
コールドウォレット | Bybitの顧客資産をインターネットから切り離されたオフラインのコールドウォレットで保管 |
マルチシグネチャ | コールドウォレットの管理で複数の秘密鍵(マルチシグ)が必要なので内部犯行も阻止 |
ハッカー潜入検査システム | 専門家にBybitの様々な脆弱性をチェックしてもらうセキュリティ対策 |
暗号化通信 | SSL通信で暗号化された安全な通信を行う |
Bybitには強固なセキュリティが組み込まれており、ユーザーの資産を安全に守ります。ハッカー潜入検査システムでは、様々な分野の専門家によって、システムの脆弱性を指摘してもらうことでさらにセキュリティを高めています。
セキュリティに関しては、外部・内部どちらの犯行にも対策できるレベルなので安全と言えるでしょう。
Bybit(バイビット)の安全性への投資比率20%は業界最高水準
Bybitが高いセキュリティ対策を行うには資金が必要です。運営資金のうち何%がセキュリティ対策に充てられているかが重要であり、高いほど安全性が確立されていると言えます。
Bybitがセキュリティ・IT関連へ投資している比率は、2020年ですでに20%を超えています。他社の場合はたいてい15%を超える水準なので、Bybitは高いですね。今後25~30%に達すると公表されており、それから2年経過しているので現在はさらに高い投資比率で守られているでしょう。
確かに、コールドウォレットの管理やハッカー潜入検査システムの外注などの対策費は、巨大なBybitがゆえに莫大な資金が必要です。その部分に資金を投入してユーザーとシステムを守っているのは信頼性が高くなります。
手動による丁寧な出金審査を行い、利便性よりも安全性を優先している
出金種別 | 所要時間 |
---|---|
即時出金 | 最大30分程度 |
通常出金 | 日本時間の1時・9時・17時に処理される ※5BTC以上の場合 |
Bybitの出金方法は、即時出金と通常出金の2種類です。上の表のとおり、通常出金であれば1日3回のタイミングで処理されます。
ユーザーから受理された出金リクエストは、個別に厳格な出金審査を行っているため、出金にやや時間がかかっています。利便性よりも安全性を優先しており、時間をかけてユーザー資産が犯罪資金へ移動していないかチェックしているのがわかりますね。
ブロックチェーンに書き込む処理量やマイニング能力によってかかる時間は変わりますが、即時出金でも最大30分程度かかるので他社よりは遅いです。セキュリティ面の配慮であると認識しておきましょう。
Bybit(バイビット)をより安全に利用する方法
Bybitは金融庁からの警告を受けていますが、セキュリティ自体は高度なので利用するだけなら安全です。しかし、海外取引所なので世界中のハッカーによるリスクが常にあることを覚えておきましょう。
ここでは、さらにBybitを安全に使うために覚えておきたい3つのポイントを解説するので、ぜひ目を通してください。
- メール認証による確認メールをチェックする
- SMS認証により不正ログインのリスクを減らす
- Google Authenticatorを使った二段階認証をする
メール認証による確認メールをチェックする
Bybitへ登録するときにメールアドレスを使用すれば、それ以降のログインや二段階認証など様々なアクションでメール通知が届きます。上の画像のように、新しいデバイスでログインすれば都度確認メールが送信されるので安心です。自分の操作でなければBybitにサポートしてもらいましょう。
メールがくるタイミングはもちろんリアルタイムなので、メールボックスは常に確認してください。不正な出金やパスワード変更があれば、すぐにメール通知が届くので即座に対処できます。
メールアドレスで会員登録すれば、初期設定でメール認証登録がすでに完了しています。
SMS認証により不正ログインのリスクを減らす
BybitでSMS認証を設定すれば、自分の携帯電話に認証コードが届くのでさらにリスクを減らすことができます。万が一メールアカウントが漏洩しても、携帯電話を持っているのは本人だけなのでセキュリティ対策は高まりますね。
設定は、上の画像のようにBybitのセキュリティ画面で自分の携帯電話番号を入力して、認証コードを送信します。携帯に届いた6桁のコードをBybitのサイトに入力すれば完了です。
電話番号が変わったときはSMS認証の設定も必ず変更してください。
Google Authenticatorを使った二段階認証をする
一番セキュリティ性が高いのが、GoogleAuthenticatorによる二段階認証です。ほとんどの仮想通貨取引所で利用されているので、Bybitでも必ず設定しておきましょう。
設定は、GoogleAuthenticatorのアプリをダウンロードして、Bybitの「Google認証設定」で表示されるコードを読み込ませるだけでOKです。上の画像のように、30秒ごとに6桁のランダムな数字が表示されるので、Bybitの認証画面にこの数字を入力すれば認証できます。
Bybitでは、メール認証・SMS認証・Google認証のすべてを設定することが可能なので、アカウントを守るために3つとも設定することを推奨します。
Bybit(バイビット)の信頼性に対する評判
Bybitの信頼性についてTwitterの評判を集めました。セキュリティ対策に満足している利用者が多いですが、精度が高すぎて不満を抱えるユーザーも見られます。主な内容は以下の通りです。
- ハッカー潜入検査などセキュリティ対策が抜群
- 主要取引所の中でもトップクラスのセキュリティ
- Bybitは使いやすく信頼性も高い
- セキュリティ対策といえど1日3回しか出金タイミングがないのは不満…
- セキュリティが高すぎてサポートにスクショを送信できない…
セキュリティ対策の高さが認められ、信頼性・安全性が保たれているのがわかります。その反面、出金回数やサポートにはじかれることに悩むユーザーがいましたね。Bybitの対策上やむを得ないので、ユーザー自身で工夫が必要な面です。総合的には対策がしっかりしていて高評価でした。
Bybit(バイビット)の信頼性に関してよくある質問
Bybitの信頼性についてよくある質問に回答します。セキュリティの面からみて気になる部分なので、後から困らないようにしっかり確認しましょう。
また、金融庁から警告が出ているので、日本人の利用が今後規制されるのかについても解説します。
- Q.「過去に入出金やシステムに関するトラブルはなかったの?」
- Q.「日本人はBybit(バイビット)の使用を禁止されているの?」
Q.「過去に入出金やシステムに関するトラブルはなかったの?」
Bybitはハッキングによる大きな事件や入出金トラブルを起こしたことはありません。しかし、システムエラーでポジションが一時的に無くなったり、決済できなくなったりする事態は度々あります。その都度エラーを迅速に捉えてすぐに対処してきました。
他社を見ると、Binanceで45億円相当のハッキング事件や、OpenSeaでフィッシング詐欺など多くの被害が起きています。Binanceでは二段階認証コードなどに不正アクセスされたといわれています。
国内・海外で多くの取引所が被害に遭っている中、ハッキングによる損害が1件もないBybitは優秀だと言えますね。
Q.「日本人はBybit(バイビット)の使用を禁止されているの?」
日本人はBybitの使用を禁止されていません。日本の個人ユーザーがBybitを利用して罰則を受けることもないので安心してください。
確かにBybitは金融庁から警告を受けています。しかし、Bybitはドバイを拠点としており、UAEの暗号資産交換業ライセンスは取得しているので、現地では「合法」です。そのBybitを日本の金融庁が取り締まるのは難しいですね。
そのため、直ちに日本ユーザーが締め出される心配はないですが、今後の規制強化などでいつか使えなくなる可能性はあります。FTXのように急に終了する場合もあるので、ユーザー個人でもリスク管理して、Bybitに全資産を預けることのないように注意してください。(※FTXは、FTX Japanとして新たにローンチされました。)
まとめ:海外仮想通貨取引所は自己責任で利用しよう
この記事では、Bybitのセキュリティ対策や安全性・信頼性について解説しました。十分に資金をつぎ込んだ高度なセキュリティ対策により安全に使えることがわかったと思います。ユーザーからの評判も上々で、対策が高精度すぎるという不満も出るほどです。
ただし、海外の取引所なので世界中のハッカーに狙われるリスクがあります。そのため、Bybitを利用するときは個人でのセキュリティ対策も重要です。二段階認証や複雑なパスワードを必ず設定した上で、利用は自己責任ということを忘れないようにしましょう。
Bybit(バイビット)の運営企業
運営会社 | Bybit Fintech Limited |
設立年度 | 2018年3月 |
登記場所 | 設立はシンガポール →2022年4月ドバイにグローバル本社を移転 |
CEO | Ben Zhou氏 |
事業内容 | 暗号資産交換業、デリバティブ商品の提供 |
ライセンス | ドバイ規制当局公認の暗号資産取引所運営ライセンスを取得 |
スポンサー | レッドブル・レーシング、アビスパ福岡(日本サッカークラブ)、 ボルシア・ドルトムント(ドイツサッカークラブ)、NAVIなどのeスポーツチームなど |
Bybitは、2018年3月に設立され、現在では世界600万人以上のユーザーが利用しています。2022年4月には本社をドバイに移しており、仮想通貨業界を活性化するための活動を積極的に行うと述べています。気になる方は一度Bybitの公式サイトをチェックしてみてください。
内山 貴博(Takahiro Uchiyama)
ファイナンシャルプランナー
保有資格:CFP(R)認定者/1級ファイナンシャルプランナー
FP相談業務を中心にセミナーや金融機関研修などを担当。著書に駆け出しFPの事件簿、ムダを減らして、増やして安心!お金の使い方テクあり。
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